<ロンドン16日=AP>
  ロンドン、サザビーの競売会で十六日、十五世紀オランダの画家ブーツによる宗教画「キリストの復活」が
  百七十万ポンド(約九億二千五百万円)という同競売会始まって以来の最高値で取り引きされた。
  落札したのは米国の女優で、億万長者の実業家ノートン・サイモン氏を夫に持つジェニファー・ジョーンズさん。
   絵画の値段としては過去、七十年にサザビーの競争相手クリスティーで、スペインの画家ベラスケスの作品に
  二百三十万ポンド(現在の価値で約十二億五千万円)がついたのが最高。
   同作品は、キリストの生涯を描いた祭壇装飾用の三部作の一部で、同じ一部と見られる「埋葬」は英国の
  ナショナル・ギャラリーが所蔵しており、この日、同ギャラリーは「キリストの復活」をジョーンズさんと
  競り合ったが負けた。ジョーンズさんは同作品をカリフォルニア州にあるノートン・サイモン美術館に陳列
  すると語っている。
   三部作のうち残りの一部とみられる「はりつけ」は、サザビー競売会の話だと、現在ベルギー、ブリュッセル
  の美術館が所蔵。
  
  

  「キリストの復活」                   
    ノートン・サイモンとジェニファー